補助金しゃぶしゃぶ、、、ジャブジャブ?どっちでもいいや。

「スリラー」が大ヒットしたマイケルジャクソンの肌がまだ健康的な褐色で、クラスの男子がこぞってムーンウォークの練習をしていた頃。今ではすっかりお年を召されたマドンナが大ブレイク、クリスマスになると必ず聞く「ラストクリスマス」のワムなんかも流行ってた80年代半ば、一曲の歌が世界を席巻し一大ムーブメントを巻き起こした。
We are the world
多分知らない人はいないと思うが、当時深刻な貧困と飢餓に陥ったアフリカを救おうと欧米の有名ミュージシャンが行ったチャリティーキャンペーン、この印税は全額アフリカに寄付された。そしてそれに同調するように音楽に限らず、様々なアフリカ支援熱が各地で巻き起こった。
テレビを見れば「世界は一つ」「人類愛」「飢餓に苦しむ人々に愛の手を」の一色。丁度その頃、ドンピシャで思春期だった私が、医療の勉強がしたいと思うようになり、その後カンボジアPKO活動を始めた自衛隊に興味を抱かせたのもこの影響が強かったのかも知れない。社会人になってからも「いつかアフリカで医療支援に参加したい!」という思いが常にあった、あれから随分実現に時間が掛かってしまったが、一昨年現実を見て来た。時が経ち、言うなれば「We are the world」ムーブメントの結果という現実がそこにあった。
長期に渡りアフリカ支援に携わった人は口を揃えてこう言う。
「アフリカは20年間何も変わっていない、、、、」
「80年代のアフリカ支援はアフリカにとってマイナスであった。」と、、、

ケニアには世界有数のスラム、キベラスラムという所がある。アフリカでは最も経済発展をした国の一つ、優等生ケニアの首都ナイロビに職を求め集まった移民が現在でも推定60万〜120万人のスラムを形成している。そして世界中から医療・食料・衣料などの様々な支援が入り、新規参入する隙間が無いのでは?と言われる有様なのだ。そしてそこで当然の如く生まれる利権構造、そしてなによりそこの人々を蝕んでいるのは「支援されて当たり前」という意識、、、なんの苦労をしなくても「恵まれないアフリカの貧民」であれば世界中から金と物資が流れ込んでくる、必要なのはそれを取りしきる役割の人間と消費する人間だけ。生きるために自ら食料を得るという自然な環境が損なわれ、結果自立心を失い、教育も産業も経済も社会構造そのものまでも低レベルのまま停滞してしまったのがこの20年だ。
「施すだけの支援は結果人をダメにする、生きる厳しさと向き合わせ、彼ら自らの自立を支援しない限りこの問題は解決しない」
というのが若かった私が良き事と信じたモノの結論だった。

そしてこれと同じ構造は沖縄にも垣間見る事ができる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111221-00000597-yom-bus_all
石垣だけみても利用者の少ない割りにやけに立派な運動公園、歩いて3分で横断できる公園に綺麗なトイレが数箇所あり、しょーもない石碑の数々、四角い柱の3方向に時計が付いてる、、、まさに補助金しゃぶしゃぶ。この環境で先の震災で本当に自立のための支援を必要としている人が五萬と居る状況で一括交付金3000億円を要望するってのは如何なものか??「普天間」をネタに「ゆすり」に「たかり」の名人炸裂ですか??と正直思いますけどね、、、
与えられた交付金で得る一時的な経済効果と引き換えに、沖縄の人達の自立心が失われてゆく。
「沖縄は40年間何も変わっていない、、、、」
「戦後の沖縄支援は沖縄にとってマイナスであった。」
皆にそう言われる日が来ない事を願う。